2012年9月18日火曜日

覚醒するという事

みなさん今晩わ。
夏の撮影のレポートを書いてから暫く時間が経ってしまいました。
前回の終わりに覚醒すると言う事に付いて、書いてみたいと言っておきながら中々UP出来ないで居ました。
実はかなりの長文となってしまいなにが伝えたいのかが判らなくなってしまったからなんですね。
ということで、今まで書いた内容は100%削除した上で、また書き起こしているわけであります。

素晴らしい光景に出会った時にカメラを携えているあなたは必ず「写真に収める」という行動に出る事でしょう。
その時の露出は?絞りは幾つにしようか?色々悩むと思います。
あるいは悩まなくともカメラが勝手に設定する事も出来る時代でもありますね。

・・・その写真ですが、今後の取り扱いはどうしますか?
ただプリントして、友人に見せて「良い所だった」と報告するだけですか?
或いはHDDの中に埋もれていってしまいますか?
それが楽しいと言われてしまうと何も言えなくなってしまうのですが(笑)、
今回、僕は写真を表現する事、或いは作品へと覚醒(昇華)させる事によってよりフォトライフに彩りを持たせてみませんか?という提案みたいな事を述べてみたいと思っております。

僕はSIGMAのSD1と言うカメラでメジャーなメーカーではないけれど、写真を表現させる為の基本的なポテンシャルは世界一と思っているカメラを使っています。

じゃあ、覚醒する(作品に昇華させる)にはどうしたら良いのかと言う事について僕の写真を例示して行きたいと思います。
先ずはこの写真。


ははーんと思った方はお目が高い(笑)
これは今年のGWに砺波のチューリップ祭りに行った時に撮ったものです。
現像時に撮った写真はこのようにとてもつまらない物としか思えない感じになっております。
当日はチューリップ祭りだけで400枚位撮っていましたので、はっきり言って5月に現像した時は完全スルーのコマでした。
要は、これを撮った時の感動を忘れてしまっていたんですね。
約3ヶ月後、私はこの写真の存在を思い出しました。
あの写真はあんな風に調整する事を期待して撮った物だと。

そしふ3ヶ月に日の目を見た写真が下の写真。

Seasons of change
  Seasons of change 花の流れゆく姿は過ぎゆく季節を思い起こさせてくれます。
余分な背景は全て黒くなり、チューリップの花の立体感と共に右上に流れていく様に見えます。
この写真は500pxという海外のサイトでちょっと注目されました(笑)

あなたが写真を撮ると言う行為には必ず意味が存在し、その意味を理解して作品として昇華させるには内面に存在する感動という感情を写真に載せて表現する事だと思います。
例えば、この写真はもっと赤い方が良いとか、明るい方が良かったと思うのあれば実際に自ら調整する事がとても重要です。
そのことにより、1枚1枚の写真と向き合い 反省する事が出来ます。
その反省こそが写真が上手くなる秘訣なんじゃないかと思います。

そこそこ写真と向き合える様になってくると、素材のままでもスゲエ写真が撮れる様になってきます。そうした時に決してそこで満足しない様にする事が大切です。

次の例は御存知、御射鹿池ですねw

上の写真は撮ったまんまの写真ですが、水面の描写と木々の陰影の付き方がとても特徴的で、先ずは素材感を生かした作品作りをしてみたいと思いました。
基本線として、霧のモヤッと感は少しスポイルしてしまうでしょうが、木々の存在感を増した方が迫力が出そうです。



静謐
  静謐 写真をクリックするとフリッカーに飛びます。

 
最初の現像によって得られた写真が上の写真でした。
繊細な描写、葉のひとつひとつ迄正確に写し込む性能はカメラのお陰ですが、ここまでの調整で私は一点を除いてかなり満足しておりました。
その一点とは「色彩」です。写真をレタッチするという行為については、実は賛否があるんですが僕は『自分の欲しい完璧な写真は自らが創り上げないと決して得られないと思っている主義』ですので、ここで議論をするつもりはありません。
この写真に色彩という演出が嫌味無く付加出来たらどうなるんだろう?という興味に後押しされ、更なる研究をしていき、出来上がったのが下の写真。


覚醒
  覚醒 写真をクリックするとフリッカーに飛びます。

その名も覚醒。撮影した時間帯は夕刻でしたが、空の部分にコントラストが付いて眩しさを出しつつ鮮やかな彩りをホワイトバランスをカスタム調整する事で朝の目覚めの雰囲気を表現してみました。この写真はフリッカーに於きましてかなりのご評価を戴く事が出来ました。
1枚の写真でここまでに至るのに私でもかなりの時間を費やして吟味を重ねています。
私は良く冗談っぽく「1枚1枚の写真との対話をする事が重要だ」等と言っておりますが実は本気で言っているんです。(笑)


何度も書きますが、写真を撮ると言う衝動はそこに感動があるからこそであり、その感動を様々な演出を付加する事によって作品へと昇華させる楽しみを是非味わって戴きたいと思っています。
それが今の時代の写真愛好家の楽しみの一つだと思っています。
ただ撮ったものに満足してしまうのは余りにも惜しいと僕は思います。
そこには名作となる素材が隠されているのかもしれませんよ。

それでは皆様よきフォトライフをお過ごし下さい。

2012年8月11日土曜日

第2回 広角で僕が出会っちゃった光景

皆さん今晩は。
長野撮影&レンズレポート第2回目で御座います。

今回主に取り上げるレンズは10-20mm F3.5 EX DC HSM いわゆる広角レンズって奴です。

最近は8-16mm F4.5-5.6 DC HSMという超広角レンズが素晴らしい写りで人気があり、私もSIGMAユーザーさんとのオフ会でお借りして試写した事がありますが、それはもうとんでもなく広角で、このレンズを持っていれば色んなシチュエーションで楽しめるレンズだなと思いました。

Afternoon of holiday
Afternoon of holiday 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM 
2012CP+に行った時にレンズをお借りして、8mmにて撮影。とことんまで構図に悩まさせて戴きました。本当はもっと面白いのがあったんですが、指が写っていたので却下(涙)

で、今回10-20mmレンズに至った経緯は、8-16mmは確かに楽しいんだけど、今まで写した8-16mmの焦点距離を見てみると、何が何でも8mmを試して見たいと思った写真以外は大体10mm以上で撮っていた事が判ってしまったんです。まぁ、これは私の引き出しが小さいのも原因があるのでしょうが。。。でも例えば兼六園で雪吊りの光景を撮ろうとすると18-50mm F2.8の18mmでは気持ちよく収まらないんです。すると広角が欲しい時は必ず有るなと。

で、今回の10-20mm F3.5 EX DC OS HSMと言う事なんですが、広角加減が私的には絶妙な所に有りまして、移動距離10mmにも関わらず画角の変化も周辺部の不要物のカットにも十分に貢献しました。
例えば10mmにすると足下の柵が写り込んでしまう場面も、足を使わずに、ズームする事によって回避出来る事(当然ではありますがw)の便利さがとても身に沁みました。

例えば下の写真。

輪廻の森
輪廻の森 10-20mm F3.5 EX DC HSM 毎年この位置で撮ってます(笑)今回は広角レンズで撮りました。夏季連休に再訪するかもなので、また撮ってみよう。

上の写真の焦点距離は13mmでした。ここは10mmで狙うと手前の柵が写り込んでしまうのですが、少しズームさせる事により柵の写り込みを回避しています。今まで望遠側ばかりのレンズで楽しんできた私にとって、この3mmの差が構図作りにここまで影響してくるのはとても新鮮な体験でした。
使い勝手の部分では鏡筒は大きくないので とても使いやすく、ピントの芯が非常に判りやすいレンズでした。特に広角ではピントの芯が掴み易いと作品作りに大きな力となるのではないかと思います。
余談ですが、前回予告した広角レンズの常識に唖然とした1枚を。
車山高原
車山高原 10-20mm F3.5 EX DC HSM

この写真を撮る時に私は広角レンズの恐ろしさを思い知りました。私は写真中段の優しい山の形に目が行き、この山を広く撮ってみたいと思い10-20mmをセットしました。
所が、ファインダーを覗くと手前の土手が目立つんです(笑)
ここで「はっ」としました。

「広角レンズは横に広く撮れるんだけど、縦にも広く撮れるんだね(汗。)」

当たり前なんですけど、ここで気が付きました(笑)
そして今までの私の視野の狭さに唖然としてしまいました。
幸い気が付いたのが3カ所目でしたので、後の2カ所では広角レンズをもっと楽しもうと心に誓い、他のレンズと共に十二分に堪能してきました。


さて今回の長野撮影行で行った場所は全部で5カ所でした。
御射鹿池→八島湿原→霧ヶ峰湿原植物群落→富士見高原ユリの里→白駒池でした。
位置的には植物群落から白駒池に行った方が近いんですが、霧の白樺ゆり園が撮れるかもしれないという期待から順序を入れ替えました。

また、天候の悪さから前半は積極的に大切なレンズを試す事は濡らしてはいけない・壊したらイカンとオドオドしていましたので積極的にフィールドへ持ち出す事をためらいがちでした。しかし、折角お借りしたレンズ。「受けた御恩は写真で返す」が私の信条だったのを思い出し、後半戦は積極的に持ち出して撮りました。使ってしまった以上、「使用感」が付いてしまうのはその覚悟有ってのものですよね。。。(すいません)


それでは、10-20mm F2.8 EX DC HSMで撮った写真をどんどん紹介致します。
前回も書きましたが、掲載した写真は全てFlickrから引っ張って来ていますので、写真をクリックするとFlickrのサイトに飛びます。今回のイベントの為にPROアカウントにUPグレードしておりますので、写真上方のActionsからView all sizesをクリックして戴きますとフルサイズ鑑賞も可能となっています。

SDIM0860
Lily garden 10-20mm F3.5 EX DC HSM



SDIM0929
Lily garden of white birch 10-20mm F3.5 EX DC HSM


証
証(あかし) 10-20mm F3.5 EX DC HSM

彼の地
彼の地 10-20mm F3.5 EX DC HSM

白駒池
白駒池 10-20mm F3.5 EX DC HSM
レンズ関係のレビューはこんな感じで良かったのか非常に不安ですが、そろそろ夏季連休になります。まだまだ撮影のチャンスが有りますので、しっかりと堪能したいと思っています。
また次回は覚醒すると言う事についてまとめて見たいと思っています。
SIGMAさんはSD1の事を「アーティスティックな感性を覚醒させる」カメラと言われております。
文章に出来るのか非常に不安なんですが(笑) 書いてみたいと思っちゃったのでチャレンジしてみます。。


それでは皆様、良きフォトライフをお過ごし下さい!

2012年8月5日日曜日

第1回 鳥肌天国

皆様こんばんわ。
早速レンズをSIGMAさんよりお借りして撮って来た感想を旅の記録と共に御報告致します。

時は2012/7/21に遡ります。
しばらく続いた晴天は何故か週末になると雨となり、複数の天気サイト情報を毎日チェックする日々が続いていました。7/22日曜日の天気予報は雨。
直前まで行くかどうか迷いに迷い、天気予報が曇りに変わった事を確認して決行を決意しました。
しかし、私の本業の仕事が忙しく長野県の木曽方面をロケハンしてから蓼科に入る計画は崩れ去っていました。

仕事は土曜日14時まで掛かってしまいましたが、事前準備は出来ていたので出発は14:30。
今回の撮影は1人で長野に車中1泊での撮影をします。

東名高速→東海環状道→中央道のゴールデンロード(勝手に命名w)をひた走り、19時前には御射鹿池に到着していました。

御射鹿池は普通の溜め池なんですが、木々の配置・水面反射が美しい池として、さらにはかの巨匠 東山魁夷のモデルとなった池として余りにも有名な池です。

私もここ4年位は毎年訪れている所で、その経験から白樺とその水鏡のクローズアップも楽しいのですが、50mm位で広く撮るにはとても丁度良い場所だという印象を持っていました。
昨年、SIGMA SD1を導入して初の長野撮影の場もこの場所でした。
当時はSD1のポテンシャルの高さを感じていてもどう引き出すかも判らない時でしたので、ただただ撮る事が精一杯でした。
しかし、一年も経てば大体の特性は夜な夜な繰り広げて居た撮影と、その結果から得られたからこそ導入に至った「新しい三脚」、そして基本に忠実にミラーアップ&ケーブルレリーズを行うこと。MFで自らの視覚を最大限に働かせる事によるピント位置への拘りを完全融合させ、SD1本来の力を100%に迫る状態で引き出すことは十分可能なはずだという信念の下、日は落ちかけていましたが条件的には無風であり、撮影を行いました。

50mm F1.4 EX DG HSM
静謐
静謐 50mm F1.4 EX DC HSM
撮影後の現像に於いて、このカットは本当に目を見張りました。木々の一本一本、葉の1枚1枚がこの光景を構成する要素として全て生きていると感じました。昨年撮った時からこんな描写が欲しかったのだと再確認しました。また私の中ではこの写真を作品へと更に昇華させるに足りる条件をクリアした物であるとすぐに判りました。
※写真をクリックするとフリッカーに飛びます。そこではフルサイズでの閲覧も出来ますので是非御覧下さい。

先ずは50mmF1.4 EX DC HSM
私はAFを使わない人ですので他のレンズに関してもAFの正確性に付いて論じる事はできません。また、例えば一般的なカメラでピントが合っていると判断出来るものに範囲が有りそこで合焦を判断しているとしたら、SD1はレンズが解像出来る最終的なピントの点(位置)、「ピントの芯」という物が存在します(と私は思っています)。
高精細且つ、カメラの性能をギリギリまで引き出す為には そこに合わせないと意味がありません。でもそれを判断するのは人の目ですから、レンズの光学性能によって芯を得られ易いか否かが撮った写真にそのまま影響してくる(と思っています)。
まず、MFでピントの芯が判りやすいかどうかという点に於いて、50mm F1.4はとても合わせやすいレンズだと思いました。それはレンズの素性の良さとフォーカスリングの適度なトルク感からくる調整のし易さに起因していると思われます。
そして、AFを使用した場合でもフルタイムMFに対応したレンズですので、AF合焦後にそのままMFでピント調整が出来るという点でAFモードにしておくとある程度の所までピント調整してくれるので、私にとってはMF撮影をアシストしてくれる機能として有効と感じています。

ざわめき
ざわめき 50mmF1.4 EX DG HSM  左上の手前に位置する松葉がとても痛そうに感じます。





APO50-150mm F2.8 EX DC OS HSM
雨音
雨音 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM 50mmで撮影これが本当にズームレンズなのか!?と驚嘆した1枚。森の陰影と立体感がとても良い感じに表現出来ました。

中心分の暗い所の木々の間の部分の描写性も今まで写らなかった所が写っている感じですし、上側の霧に消えていく木々の枝葉と薄くなっていく緑の表情に鳥肌が立ってしまいました。
日暮れ時の撮影であったことでシャッタースピードが遅くなってしまう時間帯でもこの時は無風だっ
たのがとてもラッキーだったのでしょうね。
APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM のレンズの操作性に関しましては、まず小さい所ではAFとMF・OS入切のスイッチがデザイン変更されており、操作性が向上していました。
レンズその物は性能重視で結果大きく、レンズフードを装着するとかなり格好いいです。(笑)
ただ、ズームリングの大きさの割にフォーカスリングは小さいのが気になりました。位置関係もズームリングが前方で、フォーカスリングが手前側となります。MFでのズーム・フォーカスリングの調整はとても細かく微調整が出来、ピントの芯も見付けやすかったです。こちらはAFも出荷状態にもかかわらずほぼ正確と言えるレベルで、フルタイムMFも快適でした。
写りの印象は素晴らしいの一言でした。まずこのレンズがズームレンズであることを忘れさせてくれるだけのクォリティーは所有された瞬間から約束された物となると感じました。 50mm,70mm,105mm,150mmの中で、例えば70mm1本マクロレンズを持っておけば大概のマクロ撮影は出来てしまいますから、それ以外はこのAPO50-150mmOSを持っておけば代用出来るかもしれませんね。

森林
森林 APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM  森林の部位のみをクローズアップしてみました。この一つとして同じ木などない筈なのに均整の取れた木々の集合体はそれだけで存在感を高めている様に感じました。このカットはOS機能をONにして手持ち撮影しました。

このレンズに搭載されたOS機能(手振れ補正機能)を試す為に、手持ちで撮ってみたのが「森林」の写真です。私はAPO150mm F2.8 EX DC OS HSMを持っていまして、OSの効きはとても良くなっている事は経験済みなのですが、他の最新レンズのOSの効き具合も知りたかったので試して見ました。結果的には同等のOSの効きが体感できまして、1/100秒前後ならば三脚がいらないんじゃないかと感じてしまいました。




さて、次回はいよいよ10-20mm F3.5 EX DC HSMも書きます。ある意味広角なんて殆ど撮ってこなかった私がレポート出来るのかと言う感じですが(笑) 撮影中に僕は広角の一般常識を目の当たりにして唖然としてしまう時が有りました。(唖然w)

それではまた次回をお楽しみに。

2012年8月4日土曜日

~プロローグ~旅をするには準備が必要だ。

どーもー。しばらくぶりで御座います。
怒濤の如く、時が過ぎ、既に8月。
暑い日が続いておりますが、どなた様も水分補給を忘れずに楽しいフォトライフを過ごしましょう。

光波
光波 18-50mm EX DC MACRO 7月上旬に新しい三脚を使って撮った近所の橋です。


さて私、6月上旬までは のほほーん と過ごしていたわけで有りますが、
只今絶賛発売中の某製品(車)の部品に絡んでいた影響で6月中旬からは激務の日々(笑)
そして、7月はそれはそれは恐ろしい「役員監査」が入りまして、かなり忙しい日々を過ごしておりました。役員監査を頑張ったご褒美に撮影に行ってくる事を家族に要望し、承認が降り。(笑)

ついでに、三脚を新調致しました。
これは今まで使ってきた三脚が起因と思われるブレがそろそろ容赦出来ないレベルに達して来たことが大きく、どうせ買うならもう買い換えないで済む様な「良い三脚」を買おうと。
で、買った三脚はマンフロットの055CXPRO3と雲台はマンフロット410ギア付きジュニア雲台を購入。
この三脚と雲台の取り合わせは大正解でした。写りが激変しました。
もうカメラとレンズが勝手に進化したんじゃないかと思わせるに足りる費用対効果が有りました。

ここまでを整理すると・・・
・撮影に行ける。(家族よ有り難う)
・撮影環境整備も出来た。(三脚よ有り難う)

ならば次の一手はなにか?




・・・そうです。レンズです。
心置きなく撮影出来て、ブレない三脚も手に入ったら次はレンズだ。(笑)
そこで、普段からお世話になっているシグマさんに初のこちらからの要望の連絡を入れました。
①7月は長野に撮影に行くんです。
②三脚買って、テスト結果も良好。自分が現時点で納得の行く撮影環境を手に入れました。
③凄く言いにくいのですが、あとはレンズなんです。(笑)

「判りましたWEBサイトに写真を提供してくれたお礼にお試し下さい」と御快諾下さいました。
シグマさん、本当に有り難う御座います。

と言うことで今回、株式会社シグマ様よりレンズをお借りする事が出来ましたので、
甚だ簡単では御座いますが、レンズのレビューをしながら写真を紹介していきたいと思います。

今回私が要望したレンズは以下の3本です。何故この3本なのかを説明していきましょう。

10-20mm F3.5 EX DC HSM
僕が持っているレンズでは18mmが一番広角でした。過去にシグマユーザーさんに8-16mmという超広角レンズは借りたことが有りましたその描写は素晴らしいものが有りました。最初はこちらをお借りしようと思っていたんですが、私個人としては8mmはそんなに使用頻度が高くなく、16mm側を使った頻度が多かった事。そして、広角では珍しいF3.5という大口径。これにより広角とボケとの面白い表現が出来るんじゃないかという興味。これが10-20mm F3.5の真骨頂であり敢えてこちらを希望したわけです。

50mm F1.4 EX DG HSM
このレンズはF1.4という大口径による強烈なボケと素晴らしい解像性能を両立されたレンズとして、物凄く気になる存在でした。今年6月に開催した紫陽花オフでは私の家の近所にSD1が3台も揃うという快挙を成し遂げましたが(笑)参加戴いた方がお持ちで、短い時間でしたが試させて戴いておりました。写真自体はお見せ出来るレベルの物では無かったのですが、その描写性能は特筆すべき物が有り、今回の長野撮影では後々に書くことになりますが、どうしてもこのレンズを使ってみたかったんです。

APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM
このレンズは発売前から前評判が高く、実際発売後も素晴らしい描写をするレンズとしてかなり高い評価を受けているレンズです。
私はAPO MACRO 150mm F2.8 EX DC OS HSMというマクロレンズは持っていますが、それ以下では MACRO 70mm F2.8 EX DG に飛んでしまっています。では私が今まで持っていなかった焦点領域をカバーする事が出来て、フレキシブルな撮影が高画質で出来るのであれば是非とも試して見たいレンズとして気になる存在であったこと。そして何よりも発売したばかりで最新の光学技術が惜しげも無く注ぎ込まれたレンズがSD1と出会ったらどんな写真が撮れるのか?という強烈な興味。

以上3点のレンズの感想を私個人の見方で次回以降、述べて参りたいと思います。

2012年5月27日日曜日

Clematis

久し振りの更新です。
今回はクレマチスの花の撮影について語ってみましょう。
クレマチスの花のシベはとても面白いカタチをしていて、薄く微妙な赤紫から青のグラデーションがとても美しい花・・・と私は思っております(笑)

多分ここに訪れる方なら見た事があると思いますが、いま市中に出回っているSIGMAのレンズカタログのマクロのページに出ている写真がそうです。
SD14 + MACRO70mm F2.8 EX DG
この写真を撮ったのは多分3年ほど前で、それ以来リベンジしたくてしょうがなかったんですが、花の寿命も短く、気が付いた時は終わっていたりして中々撮る事が出来ませんでした。
しかし、今年は5月頭から撮るぞー撮るぞーwww という感じに燃えていましたので時機を逸する事もなく撮影に成功。昨夜は第2回目の撮影をしてかなり満足した気持ちで今日を迎えております。

まず最初に撮ったのはSD14と同じ構図にしてSD1で撮った時に同じように再現出来るかと言う課題。
これは色再現と色表現について半年以上トレーニングしてきたので大体同じような感じで写真にする事が出来ました。
そうなると2012年クレマチスはそれ相応の進化を遂げないと皆さんは楽しくないですよね(笑)
そこで一輪のクレマチスを延べ2日間に渡って撮ったのを撮影背景も織り交ぜて紹介します。

まず一枚目。

五月雨 SD1 + 150mm
今回はSD1とAPO MACRO 150mm EX DG OS HSM で殆ど撮影しました。
カタログの写真と同じ構図で撮ったあとに撮影しました。同じ花でもやはり個性がが有るようで、この花の場合はこんな感じで撮った方が一番美しく感じられました。

撮影環境は当然室内で、クリップに花を固定して天井の蛍光灯の明かりのみで撮影しています。
色彩とかディティールは16BitTiff現像→LR4で仕上げています。
ピントと絞りの選択はかなり神経を使いますね。満足出来るまで撮影するのでこの写真とるまでにもかなりの枚数を撮っている事は言うまでもないですが(笑)

GALAXY SD1 + 70mm
こちらは MACRO 70mm F2.8 EX DG を使用。
一通り撮ると飽きてきまして(笑)
そうだ! iPhoneのライトを裏から照射したら楽しいかも・・・なんて思い始めてしまったので、早速実践w
薄い花弁なので透過光から出てくる色彩もステンドクラスみたいに鮮やかで楽しいです。

習作
次はしべを横方向から撮ってしべの曲線を「美しいカリ&ふわ」に仕上げたい欲求が増してきまして、更なる試行を繰り返します。
大体良い感じでまとまってきたんですが、しべの根本のブルーが潰れてしまっています。
色彩の完成度を上げるにはもう一本ライトを追加して直上と前方からとの2本で光を入れないと。






・・・そこで私は重大な事に気が付きました。

①室内撮影では三脚固定のケーブルレリーズは必須。
②iPhoneライトは直上で手持ち。
③前方からもLEDライトで照らす必要がある。
④ライトスタンドになる物は持ってないw

つまり、手が1本足りない(笑)







ちゃーさん考えたw




・・・手が1本足りない。
・・・手が1本足りない。
・・・手が1本足りない。
・・・手が1本足りない。











・・・口があるやん♪









という事で、ケーブルレリーズを口に咥えてレリーズしたのがこれ(笑)
絞りは開放にしてふんわり感を出しつつも鮮やか且つスッキリとした感じにまとめてみました。


碧き炎 SD1+APO MACRO 150mm EX DG OS HSM

流石にこれを撮っている姿は人にお見せ出来ない状態でしたがなんとかバレずに済みました(特に嫁に見つからなくて良かったw)

何も無い所からなにかを創り上げるって素晴らしいですね! ←自画自賛(笑)


それでは皆様。よきフォトライフをお過ごし下さいw









2012年2月25日土曜日

Mちっくな作品作り(笑)

皆様、こんばんわ。
ツイッターではFoveonな方達の現像方法に付いて色んなレポートが出てきました。
どれもとても参考になる現像方法ですから是非皆さん勉強してみて下さいねー。

と言う事で、私が普段どんな感じで現像→レタッチ→完成までをやっているのか、
その一端を後悔じゃなくて公開します。
今回紹介する手法は色んな方法論の中の一つであり、毎回やっているわけではありませんし、
他の素晴らしい手法も確かに存在するので、色んな方法がfoveonな人たちと共有出来たらいいなと言うのが今回の目的です。

【必要な物リスト】
・SIGMA SD1
・SIGMA Photo Pro (現像ソフト 以下、SPPと記述します)
・SILKYPIX Deveroper Studio 4.0 (古いよw)


今回紹介する素材の写真は以下の写真です。
この状態はSPPで展開しただけの所謂「パラメータ0」の状態と言うやつです。

パラメータ 0 設定
SPPで展開した状態ですとこんな感じ

SPP画面
この写真は私の初見では本当に力を感じない「ただの写真」だと思いました。
これを作品レベルに引き上げるのに考えられる手法としては彩度を上げる事と、コントラストを上げてメリハリを出しつつも透明感を感じさせる方向性を目指しと見ようと。

そこで先ずは派手目に現像します。
今回はカラーモードVIVIDを使います。
その他パラメータも、「色彩として破綻していない」程度に頑張りましょう(笑)
すると以下の様な感じになりました。

SPP現像後
パラメータ付きですと以下の感じ。

SPP画面 もう少しで#20支部って感じw
で、これを16bit Tiffで保存します。
SPPでのワークはここでおしまい。
以降はシルキーピックスの出番となります。

シルキーピックス4 展開画面
今はPRO5が最新かと思いますが、貧乏なので4をまだ使ってます(笑)
多分、インターフェースはそんなに変わらないと思います。

SPPで現像した画像で一番の問題点は色収差です。まぁ、これだけ彩度をUPしているんですから当たり前で、「何言っとんねん!」と怒られてしまいそうです。
これも同様にしっかり他の色が乗っていますw
石の縁にマゼンダとグリーンの色収差が有りますね。


一番ど真ん中の美味しい所の青みが強くなっています。


これを調整して目立たないレベルにまで下げていきます。
シルキーピックスで一番気に入っている機能として「ファインカラーコントローラ」という機能があります。これは8分割した色相を個別に調整可能な所。エレメンツちゃんでも「色相と彩度」で調整出来るあの方法がより判りやすく、尚かつ簡単に調整出来てしまう優れものだと・・・私は思っております。

マウスでポイントすると、ファインカラーコントローラーウィンドウに選んだ部位の色が判る仕組みになっています。
で、ファインカラーコントローラーの8分割枠内の色相を調整する訳です。
先ずはシアン系の色相を調整すると、以下の様になりました。

個人的には見事な攻撃だったと思います(笑)
大体の青臭さは無くなり、マゼンダ系の色味だけ残っています。
そのマゼンダも調整しちゃいましょう。その結果が以下の写真です。

マゼンダ処理後
ここまで処理した結果は以下の写真
かなりスッキリしました。

で、ここからがウルトラC技を使います。
このままTiffで保存して、保存したデーターを展開すると、ファインカラーコントローラのパラメータが戻っているわけです。(当たり前ですw)

ここまでの処理でも最初の0からと比べたら全然大丈夫なのですが、更に調整を進めていくわけであります。その辺の所は割愛しますが、最終的にどのくらいやっているかと言いますと・・・以下の完成版のファインカラーコントローラーの矢印を見て戴けたら解るのではないかと。


ファインカラーコントローラの調整はもとより、カラーホイール処理、ハイライト補正、シルキーさんのカラーモードと彩度の調整、シャープネス、ノイズリダクションのカットオフとか、全体的な明るさの調整など、色々やりました(笑)

こうして出来た結果が、以下の写真です。





なんか僕的にもかなり遠回りしているような気がしないでもないですが・・・(笑)
皆さんはどの位な事しているんでしょうか?すごく興味がありますよ。

それでは皆様、良いフォトライフをお過ごしください。


ではでは。。。




2012年2月16日木曜日

ルーツ

年も明けまして、かなり長い期間サボっておりましたw
まぁ、色んな事が重なりましてかなり落ち込んだ事もあったわけですが、
今は復活しております。人間って強い者ですね(謎笑)

さて、巷では我が愛しのカメラメーカーSIGMAさんが新しいカメラを一挙に3機種も発表したりと
今年も話題に事欠かない一年となりそうです。

さて・・・久し振りにブログを書こうと思ったのは私が写真を続けている意味について
考える機会が有ったので、そんな事を書いてみたいと思った次第です。

本格的に写真を始めたのはSD14が発売された2007年の5月頃でした。
それまでは高倍率ズームコンデジを持って色んな光景を撮っている、
多分何処にでも居る普通の人だったと記憶しております(笑)
但し、コンデジといえども買うまでにはかなりの時間をかけて自分の目的に合う色彩が出るのか?とか様々な検討はしていたので・・・やっぱ変わり者でしたかw

そんなこんなでSD14を買いまして、今までズームはズームボタンで+-やっていたのがなんと!
手動だった事にかなり衝撃を受けた2007年の5月。
私のフォトライフはスタートしたのでありました。

初めのうちは撮っても全然上手く撮れなくて、「高いクセになんで・・・」と思う日々が続いておりました。当然、写真系SNSにUPしてもほぼ自己満足の写真ばかりをUPする毎日。

それが暫くするとポツポツとコメントが戴ける様になりました。
これは本当に嬉しかったです。
そうなると目的がコメントがもらえる写真を撮ろうと。
当時は写真系SNSが全盛の時代であり、尚かつデジイチで写真を撮り始めた方も多くいらしたので、
サイト内グルーブでは辛口上等の「作品批評クラブ」なんてものもありました。
その中でそれはそれは素晴らしい作品をUPし続ける方がいらっしゃいまして、
その写真を見る度にため息をついてばかり居ました。
彼は大分県の方で、国展にも入賞された経験を持つ正に神の様な存在でした。
そんな彼から戴いたコメントが今も私が写真撮り続けているルーツです。

春に実る
今では突っ込み所満載な写真ではありますがこの時に戴いたコメントのやりとりを下に紹介します。
この時の気持ちを忘れない様に。自分への戒めとして。



:この影の捉え方!フレーミングの美味さ!
    ちゃーさん、やっぱり才能ありますよ!お世辞抜きにね^^。
  2008年4月15日

ちゃー:お褒め戴きまして有難うございます。
            素直になんか物凄く嬉しいです。有難う御座います。
    でも、「写真道」というものがあるとするならば、
    私は100%我流で野生の感覚で撮っていますので道はかなり外れています。(^_^;)
    ただ現像する時に、「お!これは中々良いんじゃん。」と思う「感覚」や、
    撮る前に「この風景を写真にするにはバランス的に・・・こうですかぁ??」(爆)なんていう
    「感覚」を大事にしているつもりです。
    それと現像すると一枚一枚を丁寧に見ますので「ここはもうちょっと・・」とか、
    「なんでこんな余分なのが・・・」とか、「あり?」なんて毎回反省しきりです。(笑)
    それでも、良い写真が撮れるように頑張りますのでこれからも宜しくお願いします。
     m(__)m
    2008年4月16日

:いやいや、そのまま成長してください。
     ちゃーさんは、特に自分の感性を信じていいですよ!
  いいもの持ってますから!
  2008年4月17日





ちゃー:有難う御座います。
            ・・・心強いなぁ。
     うん、自分が撮りたいものや、表現したい物を捉える力を磨くように頑張ります。
     有難う御座いました。
     2008年4月17日
 
 
 
いやぁ初心忘れるべからずですよね。この時の気持ちと現在の撮影感覚がうまくマッチ出来たら良いなぁ。。。
それでは皆様、良きフォトライフを!!

2012年1月3日火曜日

思い巡らせ

今年はどんな年になるのだろうかと、色々思いを巡らせているのですが、
厳しい環境であることは間違いないと思う反面、どことなく楽感的な思いも実は持っていたりして正直答えなど無いのですが、希望を持つことと決して心を折ることのない一年を過ごしていきたい・・・って思っています。
まあ、今までは会社の現場のみを見ていたので気も楽だったのではありますが、
今年はどうも社長という肩書きになってしまうようだw
とは言っても今まで通り、会長(旧社長)には渉外業務を続けて貰う事にして、
その間に、会社の方々の仕事を効率よくこなせる体制を作ることと、
会社の維持管理が出来る体制を創り上げなければいけないな。。
そんな事を考えながら今を過ごしているのです。
・・・これでも(笑)
思考
ビジョンと言えるモノは無いけれど、今あるお客様に喜んで使ってもらえる事。
お客様の困り事の解決策の提供や、緊急対応などおよそ製造業らしからぬ身軽さで行きたいモノです。
 
何となくいつもと違う内容になってしまいましたが、そんな思いに押しつぶされそうになった時はカメラ持って撮影するんです。
 
それでは皆様、良きフォトライフをお過ごし下さい。

2012年1月1日日曜日

今年もよろしくお願い致します。

皆様、訳有ってお年賀が出来ませんが、今年もよろしくお願い致します。
今朝は低血圧じゃないけれど朝に弱い私は朝6時にスピナー氏に起こして貰い、
初日の出撮影にいつもの海へ行って来ました。
朝焼け
18-50mm F2.8 EX DC MACRO
まずは朝焼けをゲットです。


目覚め
APO MACRO 150mm EX DG OS HSM
鳥さん達も飛び立ち始めました。
初日が上がるまでの間も気が抜けませんw
静かな夜明け
APO MACRO 150mm EX DC OS HSM
いよいよ初日が上って参りましたw 曇ってるw

2012 初日
 APO MACRO 150mm EX DC OS HSM
おそらく初日が上ったであろう・・・(笑)


今年初めてのゴールデンタイム
 APO MACRO 150mm EX DC OS HSM
悔しかったので雲を乗り越えるまで待っていたらとても美しい光景がそこにはあった。
今年の教えは「まぁ待て!」と言うことなんだね。
いつもせっかちに撮っていたので、もう少し腰を据えて取り組んでみます。

それでは皆様、今年一年良きフォトライフをお過ごし下さい。