みなさん今晩わ。
夏の撮影のレポートを書いてから暫く時間が経ってしまいました。
前回の終わりに覚醒すると言う事に付いて、書いてみたいと言っておきながら中々UP出来ないで居ました。
実はかなりの長文となってしまいなにが伝えたいのかが判らなくなってしまったからなんですね。
ということで、今まで書いた内容は100%削除した上で、また書き起こしているわけであります。
素晴らしい光景に出会った時にカメラを携えているあなたは必ず「写真に収める」という行動に出る事でしょう。
その時の露出は?絞りは幾つにしようか?色々悩むと思います。
あるいは悩まなくともカメラが勝手に設定する事も出来る時代でもありますね。
・・・その写真ですが、今後の取り扱いはどうしますか?
ただプリントして、友人に見せて「良い所だった」と報告するだけですか?
或いはHDDの中に埋もれていってしまいますか?
それが楽しいと言われてしまうと何も言えなくなってしまうのですが(笑)、
今回、僕は写真を表現する事、或いは作品へと覚醒(昇華)させる事によってよりフォトライフに彩りを持たせてみませんか?という提案みたいな事を述べてみたいと思っております。
僕はSIGMAのSD1と言うカメラでメジャーなメーカーではないけれど、写真を表現させる為の基本的なポテンシャルは世界一と思っているカメラを使っています。
じゃあ、覚醒する(作品に昇華させる)にはどうしたら良いのかと言う事について僕の写真を例示して行きたいと思います。
先ずはこの写真。
ははーんと思った方はお目が高い(笑)
これは今年のGWに砺波のチューリップ祭りに行った時に撮ったものです。
現像時に撮った写真はこのようにとてもつまらない物としか思えない感じになっております。
当日はチューリップ祭りだけで400枚位撮っていましたので、はっきり言って5月に現像した時は完全スルーのコマでした。
要は、これを撮った時の感動を忘れてしまっていたんですね。
約3ヶ月後、私はこの写真の存在を思い出しました。
あの写真はあんな風に調整する事を期待して撮った物だと。
そしふ3ヶ月に日の目を見た写真が下の写真。
Seasons of change 花の流れゆく姿は過ぎゆく季節を思い起こさせてくれます。
余分な背景は全て黒くなり、チューリップの花の立体感と共に右上に流れていく様に見えます。
この写真は500pxという海外のサイトでちょっと注目されました(笑)
あなたが写真を撮ると言う行為には必ず意味が存在し、その意味を理解して作品として昇華させるには内面に存在する感動という感情を写真に載せて表現する事だと思います。
例えば、この写真はもっと赤い方が良いとか、明るい方が良かったと思うのあれば実際に自ら調整する事がとても重要です。
そのことにより、1枚1枚の写真と向き合い 反省する事が出来ます。
その反省こそが写真が上手くなる秘訣なんじゃないかと思います。
そこそこ写真と向き合える様になってくると、素材のままでもスゲエ写真が撮れる様になってきます。そうした時に決してそこで満足しない様にする事が大切です。
次の例は御存知、御射鹿池ですねw
上の写真は撮ったまんまの写真ですが、水面の描写と木々の陰影の付き方がとても特徴的で、先ずは素材感を生かした作品作りをしてみたいと思いました。
基本線として、霧のモヤッと感は少しスポイルしてしまうでしょうが、木々の存在感を増した方が迫力が出そうです。
静謐 写真をクリックするとフリッカーに飛びます。
最初の現像によって得られた写真が上の写真でした。
繊細な描写、葉のひとつひとつ迄正確に写し込む性能はカメラのお陰ですが、ここまでの調整で私は一点を除いてかなり満足しておりました。
その一点とは「色彩」です。写真をレタッチするという行為については、実は賛否があるんですが僕は『自分の欲しい完璧な写真は自らが創り上げないと決して得られないと思っている主義』ですので、ここで議論をするつもりはありません。
この写真に色彩という演出が嫌味無く付加出来たらどうなるんだろう?という興味に後押しされ、更なる研究をしていき、出来上がったのが下の写真。
覚醒 写真をクリックするとフリッカーに飛びます。
その名も覚醒。撮影した時間帯は夕刻でしたが、空の部分にコントラストが付いて眩しさを出しつつ鮮やかな彩りをホワイトバランスをカスタム調整する事で朝の目覚めの雰囲気を表現してみました。この写真はフリッカーに於きましてかなりのご評価を戴く事が出来ました。
1枚の写真でここまでに至るのに私でもかなりの時間を費やして吟味を重ねています。
私は良く冗談っぽく「1枚1枚の写真との対話をする事が重要だ」等と言っておりますが実は本気で言っているんです。(笑)
何度も書きますが、写真を撮ると言う衝動はそこに感動があるからこそであり、その感動を様々な演出を付加する事によって作品へと昇華させる楽しみを是非味わって戴きたいと思っています。
それが今の時代の写真愛好家の楽しみの一つだと思っています。
ただ撮ったものに満足してしまうのは余りにも惜しいと僕は思います。
そこには名作となる素材が隠されているのかもしれませんよ。
それでは皆様よきフォトライフをお過ごし下さい。